(2型)糖尿病について(1)
糖尿病患者が増えています。
糖尿病の患者数は、予備軍を含めると5年間で約590万人も増えており、依然として増加傾向にあります。
どうして糖尿病になるのでしょうか。
私たちが食物から得たエネルギーは「糖」となり、膵臓から作られる「インスリン」というホルモンによって筋肉や肝臓、脂肪に取り込まれ、エネルギーとして使われます。
糖尿病とは、食べ過ぎや運動不足に加え、インスリンの分泌量が不足したり、効きが悪くなったりするために血液中の糖分が多い状態=高血糖が長く続く状態です。
特に、糖尿病の早期では食事の後の血糖値(食後高血糖)が上昇していることが知られています。
食後の血糖値が150以上だと糖尿病やその予備軍の可能性があります。血糖値200以上だと糖尿病です。
糖尿病は動脈硬化などの合併症をひき起こします。
高血糖が続き、糖尿病状態が続くと、口渇、多飲、多尿といった症状がでてきます。血糖コントロール不良の糖尿病の状態が長期間続くと、眼底出血(最悪失明をきたす)、腎障害(透析の原因の第1位)、神経障害(異常感覚など)といった糖尿病細小血管合併症や、心臓病(狭心症や心筋梗塞)、脳卒中、などの動脈硬化性疾患の発症や進展が引き起こされます(動脈硬化の進展具合は健常人と比べ20年早い)。また、肝臓癌など癌の発生する率が高くなることも知られています。
糖尿病治療の目標、治療内容に関しては、糖尿病について(2)へ続く。