食中毒にご注意ください
もう夏の季節が目の前です。夏は食中毒を起こしやすい季節となりますので、ご注意くださいね。
ここでは、感染性胃腸炎(食中毒もその一つ)の症状や対処法などについて述べたいと思います。
○胃腸炎の原因は、細菌、ウイルスなどによるものです。一般には、夏には細菌性の胃腸炎が、冬から春にかけてはウイルス性の胃腸炎(ノロウイルス等)が多く発症します。ほとんどが特別の治療を必要とせず、腸管の安静や整腸剤のみで3、4日で軽快しますが、発熱を有する場合(特に38度以上)、下痢の回数が1日(6~)10回以上、血便、強い腹痛などの中等症から重症に相当する可能性がある場合は、抗生剤の投与なども検討します。
○胃腸炎にかかったときは
水分や休養をしっかりとって安静にします。ただし水分だけでも嘔吐してしまう場合は、無理して摂取するのは逆に脱水をきたしますので、その際は2‐3時間ほど水分摂取を控え様子をみてください。症状が落ち着いて食欲がでてきたら、お粥やうどんなど消化の良いものを少しずつ摂取しましょう。肉類は油ものは体調改善するまで控えたほうが無難です。
○胃腸炎の治療について
腸管の安静を保ち、腸管に炎症を起こす原因となっている菌や毒素などが一刻も早く排出されるのを待ちます。下痢止めのお薬は、腸の動きを止めてしまうのでなるべく使用しないようにします。整腸剤の摂取は、乱れた腸内環境を整える効果があり、下痢症状などの改善を促します。カンピロバクターやサルモネラなどの細菌性胃腸炎の場合は、抗生剤を使用することもあります。腹痛や吐き気などの症状には、それを抑えるお薬を使うことがあります。脱水傾向がある場合は、輸液を考慮します。
発熱や血便が続く場合や症状の改善が悪い場合は、受診をお勧めします。