過敏性腸症候群は、文明病
腹痛又は腹部不快感と、便通異常(下痢や便秘、下痢と便秘の繰り返し)を日常的に認めることが多い場合、最も多い原因疾患は過敏性腸症候群(IBS)です。先進国に多く、一種の文明病といわれています。わが国でも全人口の14.2%ほどを占めています。
IBSはストレスなどで脳が興奮すると、それが内臓に伝わり、腸のはたらきが活発になる病気です。研究により、脳と腸の情報のやりとりが過敏であることがわかっています。
まずは、生活習慣の見直しから
腸のはたらきを改善するため、規則正しい生活をしましょう。栄養バランスのよい食事を1日3回とり、唐辛子などの刺激物や脂っこいもの、加工食品、お酒やたばこを控えましょう。十分な睡眠をとり、定期的に体を動かしましょう。
ストレスを溜め込まないよう、短くてもよいので1日のなかでリラックスする時間を作りましょう。
改善しない時は、医師に相談を
生活習慣を見直しても、腸の状態が改善されない場合には、薬による治療が有効です。便秘や下痢を繰り返す以外に、体重が減ったり、便に血が混じったり、熱がでる場合には、大腸がんや炎症性腸疾患などの別の病気のこともあります。我慢しないで、医師に相談しましょう。