(2型)糖尿病について(2)
糖尿病治療の目標は、血糖や体重、血圧、血清脂質の良好なコントロールを維持することで、合併症の発症や進展を阻止し、健康な人と変わらない日常生活の質や寿命を確保することです。
糖尿病と診断され、治療が必要になった場合には、食事療法、運動療法、そして薬物療法が大切になります。
採血でわかるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは?
HbA1cを7%未満を目標とします。
糖尿病の食事療法
適正なエネルギー摂取量の目安
男性:1400~2400kcal
女性:1200~2000kcal
適正エネルギー摂取量は、体重、肥満度、日頃の活動内容(デスクワークや力仕事など)によって各人異なります。
食習慣に問題があれば、まずそこから変えましょう。
糖尿病の運動療法
糖尿病の薬物療法
糖尿病の病態にあわせた薬を使用します(主に内服薬)。インスリン分泌を促進させる薬、インスリン抵抗性を改善させる薬、食後高血糖を改善させる薬に分類されます。
内服薬を3種類以上使用しても血糖コントロールが十分でない場合は、インスリン注射を行わない限り良好な血糖コントロールは困難です。インスリン治療で血糖コントロールが良好となった場合、インスリン注射の中止が可能な場合もあります。
糖尿病治療の注意点
糖尿病の治療中に、風邪や腸炎などで食事が摂れなくなるなどの体調不良の状態(シックデイといいます)となると、血糖コントロールが難しくなり、高血糖と低血糖(血糖値が下がりすぎる状態)のどちらも起こりやすくなります。薬の減量など調整が必要になりますので、シックデイの状態を放置せず主治医に相談してください。
低血糖の症状としては、動悸、冷汗、異常な空腹感、目のかすみ、生あくび、思考力の低下などが出現し、意識障害を起こすこともあります。
低血糖を起こしたら、ブドウ糖を飲んでください。ブドウ糖がなければ、砂糖、アメ玉、チョコレート、ブドウ糖を多く含む清涼飲料水などを摂取してください。